7-1.日本において遺伝カウンセラーは必要か?
現在の日本においては、遺伝カウンセラーだけで患者さんとの遺伝カウンセリングはできません。
必ず担当医もしくは遺伝専門医が同席します。
これ、裏を返すと、医師がいれば遺伝カウンセラーはいなくてもいい事になります。
日本では医師主導で遺伝カウンセリングが行われるのが基本なので、遺伝カウンセラーは医師の傍で話を聞いているだけ、という事も少なくありません。
でもまあ遺伝カウンセリング前には患者さんの情報を集めたり、患者さんが遺伝カウンセリングの後検査をする場合は検査室にご案内したり等、諸作業はもちろんあります。
遺伝カウンセラーがいるからこそその場の雰囲気が和やかになり患者さんも話をしやすい事ももちろんあります。
しかし何度も言いますが、現状日本では認定遺伝カウンセラーは必須の存在ではないのです。
日本の病院はどこも赤字経営です。遺伝カウンセラーを雇う余裕がある病院は多くはありません。遺伝カウンセラーが国家資格にでもなれば遺伝カウンセラーが必須となる可能性も出てくるとは思いますが、現在の日本の経済状況を考えると、遺伝カウンセリングや遺伝カウンセラーに今以上に国家予算をあてる、という流れになる事は期待できないと考えます。